部下育成を任されたら、皆さんは、どのように思いますか?
「忙しいのに、新人育成まで任されたら大変だよ」
「新人の育成なんて面倒だ」
残念ですが、このような意見が多く挙がるのは事実なのです。
なぜなら、そうした声が挙がる多くの企業の制度に問題があるからです。
部下育成にネガティブになるのは制度が問題?!
部下育成にネガティブな反応が挙がる企業の多くは、人事評価に「部下育成」の観点が入っていないことがあるからです。
部下育成を任された社員にとっては、部下育成を頑張っても評価されないのであれば、負担が増えるだけと感じてしまうのは仕方がないことなのかもしれません。
人事担当者の多くは、新人や若手社員の育成は未来の会社のことを考えると重要なことだから、上司の人達は真剣に取り組むべきだ、という“あたり前”が通用しないのです。
未来の会社の発展のことを考えるのであれば、まず取り組むべきことは、OJTと人事評価を制度として連携することです。
人事評価と連携したOJT制度の構築
人事評価と連携したOJT制度を構築するためには、育成の目標設定と効果測定を定期的に繰り返す仕組みを用意することから始める必要があります。
育成の目標設定は、自社内で定義されている部下の年次に求められるスキルや知識などに照らし合わせて、いつまでにどの程度のスキルや知識を身に付けていくかを四半期ごとに目標設定し、あわせて効果測定をすると良いでしょう。
その結果を、人事評価に反映させることで、OJTと人事評価を連携することができます。
また、目標設定する際は、部下に主体的に決めさせることが重要です。
上司から、求めるスキルや知識のレベルを伝えたうえで、部下にいつまでにどの程度のスキルや知識を段階的に身に付けていくか、どのように身に付けていくかを考え決めさせるのです。
目標は与えられのではなく、自分で決めさせることで主体的に取り組むことができます。
上司がやるべきことは、どのように身に付けらえるかについて、効果的な方法のアドバイスや、上司としてどのように支援をしていくかをきちんと表明することです。
効果測定をする際は、部下の定着度合だけではなく、上司として自身の部下への関わり方についてもきちんと評価をするようにしましょう。
目標設定の“丸投げ”にならないように注意が必要です。
この記事を読んでいる方の中には、人事担当者ではない立場の人も大勢いるかと思います。
立場的にOJT制度の構築ができないとは思いますが、OJTをする上では、目標設定と効果測定の仕組は効果的です。
ぜひ、取り組んでみてください。
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