部下に、「自律型人材になるために」と言って聞かせても、また、見せたりしても、残念ながら不十分です。
自律型人材になるためには、経験で学んでいく必要があります。
よく、「知っていると、出来るには大きなギャップがある」と言われる通り、
また、人材育成業界でよく引用される「70:20:10の法則」と言われる通り、
大事なのは「経験」です。
この「70:20:10の法則」とは、「人は経験からの学びが7割、他者からの学びが2割、研修からの学びが1割」という意味です。
「経験」とは、自分自身の仕事を通して実際に行ったことです。「他者」とは、上司や先輩、同僚がやっているところを見たり、教わったりすることです。
ただ、この数字は科学的根拠があるわけではありませんが、自分自身の経験を振り返ってみると、「経験」からの学びが大きいことは間違ってはいないと感じる人は多いでしょう。
部下に自律型人材に育ってほしいと考えた時に、まずやるべきことは「経験」を積ませることです。いくら部下に一生懸命教えたとしても、それだけで部下は成長しないからです。
では、どのような「経験」を積ませれば良いのかを考えていきましょう。
「経験」デザインをする
部下にどのような経験をさせるべきかを考える上で、まずするべきことは、自分自身の経験の棚卸しです。つまり、洗い出して整理することです。
自分が今の立場として、部下を育成できるようになるまでに、いったいどのような「経験」を積んできたのか、過去の経験を振り返るのです。
1:縦軸に「経験」、「他者」、「研修」の3つの項目を記載します。
2:横軸には過去から現在に至るまでの「行い」と「学び」を3つの項目に沿って書き出します。
3:今の職場・時代でも出来ることは何かを洗い出します。
このように、書き出すことで、部下にどのような経験を積んでもらえれば良いのかイメージしやすくなります。
また、今の職場と違うため、同様の経験ができない場合や、現在はどうようの仕事の進め方をしない場合などあると思います。
そのために、今の職場・時代でも出来ることを洗い出す必要があるわけです。
ぜひ、部下の自律型人材育成のためにお役立てください。
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