「今年は若手の退職が多いな…」や「若手からの相談が多い…」と感じている人事担当者は多いのではないでしょうか。
実際、この記事を書く直前にも、知人の人事担当者から「さっき、新人から辞めたいという話がでて面談をした。リモートで人間関係に不安があるという理由だった」という話を聞いたばかりでした。
今回は、新入社員のコロナ離職を防ぐための方法について見ていきます。
新人の置かれている特殊な状況を理解する
2020年度の新入社員は、例年に比べ、非常に特殊な環境下に置かれています。
大学の卒業式は無くなり、会社の入社式もなくなり、手続きなどもリモートになり、、、という状況です。
通常であれば、一定の研修期間中に構築される同期との関係性が築かれる前に、現場配属となり、上司ともリモートで初対面になる。
横の関係も縦の関係もないまま社会人をスタートしている彼らは、悩みを抱えていても相談しづらい状況になっているわけです。
これらの状況を理解した上で、コロナ離職をどのように防いでいくかを考えていく必要があります。
コロナ離職を防ぐ①横の関係を作る
この「横の関係を作る」とは、新入社員同士の関係性を作ってあげることを指しています。
とはいえ、既に現場配属をしている状況では、なかなか関係性を築くのが難しいでしょう。
そこで、効果的なのが『研修』です。
スキルや知識を学ぶ研修というよりかは、相互理解やチームビルディング、現在抱えている不安の掃き出しなどをテーマにしたプログラムが適切です。
グループワークを通して、同期同士で交流することで、横の関係づくりのキッカケになります。ぜひ、検討してみてください。
コロナ離職を防ぐ②縦の関係を作る
この「縦の関係を作る」とは、上司との関係性を作ってあげることを指しています。
自分から上司とコミュニケーションをとりづらいと感じている新人は多いものです。特に、リモートとなると、目の前に上司がいるわけではないので、よりそう感じる新人は多いでしょう。
そこで、コミュニケーションを形式化してしまうという方法をご紹介します。
それは、「毎日、決められたタイミングで報告する時間を作る」です。
1日1回もしくは2回コミュニケーションすると決めてしまうことです。
例えば、始業のタイミングで今日の予定を共有し、終業のタイミングで今日の業務報告をするという風にすれば良いでしょう。
始業と終業のタイミングでコミュニケーションするのは、新人にとっても上司にとってもメリットがあります。
始業のタイミングで新人に作業の段取りを聞き、上司としてアドバイスをすることで、仕事がスムーズにいくことが増えます。これにより、新人は仕事ができない・成長していないという不安を溜めさせないことでメンタル不調を防ぐことができますし、上司としても的外れな成果物や品質の低い成果物へのレビュー時間を削減することができます。
また、新人に作業の段取りを考えさせることで、段取り力向上に繋がるでしょう。
終業のタイミングで業務報告を受けることで、上司として絶好の育成指導の機会になります。作業の段取り通りにいかなかったら、なぜうまくいかなったのかを一緒に考えてあげることができますし、うまくいったら褒めて一緒に喜んであげることができます。
実際、私自身、これまで新入社員の部下を何人も育成したことがありますが、ある時、この段取りを毎日1年間してもらったのですが、驚くほどにこの新人の段取り力がつき、それからは必ず段取りを考えてもらっています。
もちろん、上司としてアドバイスをしたり、うまく行かなかったときは、一緒に何がうまく行かなかったのかを考えたりといったOJTも必要でしたが、今では若手のロールモデルになるような人材に育っています。
ぜひ、取り入れてみてください。
また、新入社員向けの研修を検討の方はこちらがおすすめです。
同期同士でコミュニケーションをしながら、入社から現在までの自身の成長を振り返り、今後に向けた目標を立てていくプログラムになっています。
新入社員振り返り研修
ぜひ、あわせてご検討ください。
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